動きが良くなる36の基本動作【動きが”ぎこちない”子どもの親必見!】

36の基本動作

子どもが遊んでいるときの動きがなんだか”ぎこちない”。
カラダの使い方がヘタだから治してあげたいけど、具体的にどうしたら良いかわからない。。

そんな悩みのある親御さんも多いのではないでしょうか!?

日本の子どもの運動能力はずっと落ち続けていて、いわゆる運動音痴の子どもも増えているので、親としては心配な気持ちにになりますよね。(私も三児の父なので気持ちはよくわかります。。)

私は大学で幼児期の子どもの運動能力を調査・研究していましたが、カラダの動かし方がぎこちない子どもは昔に比べると確実に増えています。。

文部科学省による子供の運動能力調査でも、1985年から30年連続で運動能力が低下していることがわかっており、教育現場では大きな問題となっています。

でも大丈夫です!

実は今回紹介する36の基本動作を遊びの中で上手に取り入れることで、子どもの動きは着実に良くなり、運動能力が向上していきます!

この記事では、子どもの発育発達学の権威である中村和彦子氏(山梨大学教授)が提唱する、”36の基本動作”について、詳しく紹介します!

この記事で分かること
  • カラダの動かし方を改善するために重要な36の基本動作の内容
  • 36の基本動作の取り入れ方と注意点

36の基本動作を組み込んだ具体的な遊びのアイデアについては別の記事で紹介していますのでそちらをご覧ください。

目次

36の基本動作

早速ですが、中村氏が提唱する36の基本動作がこちらです。

36の基本動作

この36の基本動作は大きく3つの種類にわけることができます。

3つの分類
  1. バランス系 9の動作
  2. 移動系 9の動作
  3. 操作系 18の動作

バランス系 9の動作

まずはカラダのバランスをとる動きです。

立つ、組む、乗る、逆立ちする、渡る、起きる、ぶら下がる、浮く、回るの9つです。

生活動作に含まれている動きが多いのですが、「立つ」という単純な動作でも、何通りもパターンがあります。

バランス系の動作
バランス系の各動作の具体的な内容はこちらをクリック
“立つ”動作
  • 正座・長座から立つ
  • 手をついて立つ・手をつかないで立つ
  • 片方の足だけで立ったり座ったりする
  • 二人組で背中と背中を付けた姿勢で立つ
“起きる”動作
  • あおむけ・うつぶせから起き上がる
  • 前転をして起き上がる
“回る”動作
  • 前に回る・後ろに回る
  • 片方の足を軸にして左右に回る
  • 垂直の棒を中心に回る
“組む”動作
  • おんぶ・だっこ
  • 相撲・プロレス
“わたる”動作
  • 平均台の上を歩く
  • 飛び石の上を歩く
  • 揺れる吊り橋を歩く
“ぶら下がる”動作
  • 大人の腕にぶら下がる
  • 鉄棒にぶら下がる
  • ターザンのようにロープにぶら下がる
“逆立ち”動作
  • 大人が支えて三転倒立
  • 壁に足を付けて支えながら倒立
  • ブリッジから足を話して倒立
“乗る”動作
  • 三輪車に乗る
  • 二輪車に乗る
  • 一輪車に乗る
“浮く”動作
  • あおむけになって浮く
  • うつぶせで浮きを持って浮く
  • 浮き輪に入って垂直に浮く

移動系 9の動作

カラダの重心を移動させる動きです。

そのためダイナミックな動きが含まれます。

下記の9つの動作を生活動作、遊び、スポーツに取り入れてみましょう!

移動系の動作
移動系の各動作の具体的な内容はこちらをクリック
“歩く”動作
  • 円を描くように歩く
  • ピッチ(足の回転の速度)を変えて歩く
  • ストライド(歩幅)を変えて歩く
  • 後ろ向きに歩く
“走る”動作
  • スキップする
  • ピッチとストライドを変えて走る
  • 早くしたり遅くしたりしながら走る
“跳ねる”動作
  • 足じゃんけんをする
  • ケンケンパ
  • リズムや方向を変えて跳ねる
“滑る”動作
  • すべり台を滑る
  • ローラースケート
  • スライディング
“跳ぶ”動作
  • 縄跳び
  • トランポリン
  • 段差から飛び降りる
“登る”動作
  • 大人の身体によじのぼる
  • ジャングルジムに登る
  • 木に登る
“はう”動作
  • ほふくぜんしん
  • 両手をついて4本足で前後左右に動く
  • 長座の姿勢からお尻で歩く
“くぐる”動作
  • フラフープなどをくぐる
  • 段ボールの中をくぐる
  • テーブルの下をしゃがんだままくぐる
“泳ぐ”動作
  • ビート板や浮き輪を使って泳ぐ
  • 犬かきをして泳ぐ
  • 平泳ぎやクロールなどをして泳ぐ

操作系 18の動作

操作系の動作には、道具を扱うものも多く、スポーツで使われる動きもたくさん含まれます。

自分のカラダのコントロールだけでなく、道具や対象物のコントロールも必要なため、難しい動作が多いです。

道具を持って走るなど、二つの動きを組みわせて行う動作もたくさんあります。

ゲーム性を付け加えて楽しみながらカラダを動かすことができるので、

ぜひ親子や友達同士でルールを考えることも含めて楽しく実践してください!!

操作系の動作
操作系の各動作の具体的な内容はこちらをクリック
“持つ”動作
  • 手で持つ
  • カラダのいろいろな部位にのせて持つ
  • けん玉遊び
“支える”動作
  • 立てた棒を倒れないように支える
  • 人が倒れるのを支える
“運ぶ”動作
  • おぼんにのせたお茶をこぼさないように運ぶ
  • 箱を頭の上にのせて運ぶ
  • 買い物かごを持って運ぶ
“押す”動作
  • 手押し相撲
  • 長座でストレッチしてる人の背中を押す
  • 大玉転がし
“押さえる”動作
  • 扉が開かないように押さえる
  • 強風で袋が飛ばないように押さえる
  • レスリングごっこ(人を押さえる)
“こぐ”動作
  • 自転車を足でこぐ
  • ブランコをこぐ
  • ボートを手でこぐ
“つかむ・つまむ”動作
  • カバンをつかむ
  • 倒れてくる棒をつかむ
  • はしでつまむ
“当てる”動作
  • 小さなボールを人に当てる
  • ドッジボール(大きなボールを当てる)
  • ボウリングごっこ
“捕る”動作
  • 落下するボールを捕る
  • 前から飛んできたボールを捕る
  • 虫アミで虫を捕る
“渡す”動作
  • コップを水がこぼれないように渡す
  • ボール渡しリレー(頭上、股下)
“積む”動作
  • 積み木を積む
  • 座布団・布団を積む
  • 砂場で砂を積み上げる
“掘る”動作
  • 手で掘る
  • 小さなシャベルで掘る
  • 大きなスコップで掘る
“振る”動作
  • 旗を振る
  • 水の入ったペットボトルを振る
  • 縄跳びをヘビのように振る
“投げる”動作
  • いろいろなボールを投げる
  • フライングディスクを投げる
  • めんこ遊び
“打つ”動作
  • 手で打つ
  • バットやラケットで打つ
  • トンカチで釘を打つ
“蹴る”動作
  • 缶蹴り
  • いろんなボールをいろんな部位で蹴る
  • サンドバックを蹴る
“引く”動作
  • 草むしり
  • 綱や棒を引く
  • 人のカラダを引っ張る
“倒す”動作
  • 相手を押して倒す
  • 足を掛けて倒す
  • 投げて倒す

36の動作で体力と運動能力が向上する理由

体力と運動能力を向上させるためには、いろいろなパターンの”動き”を経験することが大事です。

その中でいろいろな動きに没頭し、その動きをくり返すことによって、カラダを上手に動かすことができるようになり、

その結果として、体力と運動能力の向上につながります。

昔の子どもたちは、いろいろな遊びから、多様な動きを繰り返して習得しました。

しかし現代では、生活環境の変化から、そのような遊びが少なくなっているため、意図的にこれらの基本動作を組み込むことが重要です。

36の動作を実践することによって、子どもは生活やスポーツに必要な動きを習得し、発達段階に見合った運動能力を磨くことができます。

遊びのなかに36の動作をとり入れるためのアイデア

ここまで、36の基本動作について細かくご紹介してきましたが、、

実際どうやって子供に実践させたらいいの?
結局楽しくなければ続かないと思うけど?

そのように考える方もいると思います。

このサイトではすぐに実践できるたくさんの楽しい遊びのアイデアを紹介しています!

実際に私の息子たちの実例付きなので、どれくらいの月齢で、どんなことができるのか、よりイメージがしやすいかと思います。

ぜひ掲載しているアイデアを参考に、子どもとの遊びの時間を楽しいものにしてください!!

36の基本動作

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