わずか10歳でスペインにわたり、FCバルセロナの下部組織カンテラ(ラ・マシア)に所属し、その後もスペインリーグ「ラ・リーガ」で大活躍を遂げている日本代表の久保建英選手。
そんな久保選手が、どのような幼少期を過ごしていたかご存じでしょうか。
- 彼はどのような幼少期を過ごしたのか?習い事はいつから始めたのか?
- スペインやヨーロッパで大活躍できた要因はなにか?
- 親はどのように幼少期の久保選手を子育てしたのか?
これらの疑問の答えはすべて、久保選手の実のお父さんである「久保健史さん」が著した「おれ、バルサに入る!」の中にありました!
久保選手の幼少期の特徴について、本の内容を紹介しつつ紐解いていきます。
※比較として競技や国籍を問わず、アスリートの伝記などの書籍を20冊以上読んだうえで、
大学で幼児の運動能力の調査・研究していた筆者が詳しく解説します。(筆者のプロフィールはこちら)
ぜひ最後までご覧いただき、ご自身のお子さんの子育ての参考にしてください!!
↓↓20人以上のアスリートの幼少期の共通点をまとめた記事はこちら↓↓
久保建英選手の幼少期の特徴
早速ですが、20人以上のアスリートとの比較も含めて、筆者が紹介したい大谷翔平選手の幼少期の特徴はこちらの7つです。
- とにかく外で運動あそびをしていた
- いろいろなスポーツを経験した
- 子どもの意志を尊重する子育て方針が自主性を育んだ
- できた!という経験をたくさん積むようにしていた
- 父親もサッカーをやっていた
- 親の献身的なサポートがあった
- 世界レベルを知る経験をしていた
ではさっそく、一つ一つ見ていきましょう!!!
久保建英選手の幼少期①【外でよく運動あそびをしていた】
川崎市麻生区の広報誌に、地域で育児に取り組んでいる団体のことが紹介されていました。そこには、親と子供が一緒になって楽しむ外遊びが中心であり、自分の子ども以外の子どもの面倒も見る、といった自主保育グループのことが紹介されていました。私たちはこの考え方に共感を覚え、建英が2歳の時から所属することにしました。
「おれ、バルサに入る!」久保健史 著より抜粋
山の斜面を木の枝や、つるにつかまりながら登ったり、草をかき分けながら山道探索したり。かくれんぼをすると、見つけられるのかと心配するような場所ばかりで、とくにチームを分けての鬼ごっこは楽しそうでした。
子供は子供同士で遊び、2歳の子といえども、親は手を出しません。見ているとはらはらしますが、棒でのチャンバラあり、けんかあり、子ども同士でルールを作り、遊びます。
トップアスリートは、カラダを動かす運動あそびを、幼少期にたくさん経験しているのが特徴ですが、久保選手も同様です。
スポーツ心理学の研究では、幼少期においては、運動あそびを通して多様な動きを獲得すること・自ら考えて創意工夫することが重要と言われています。
久保選手は、身長が173㎝とプロサッカー界では小柄な方ですが、サッカーIQが高いと評されたり、多彩なドリブルや鋭く曲がるフリーキックなど、とても器用なプレースタイルが特徴です。
そのような器用さや多彩な技の動きは、幼少期の運動あそびを通して基礎を身につけていったのでしょう。
久保建英選手の幼少期②【いろいろなスポーツを経験した】
サッカー以外に取り組んだこととしては、水泳、ラグビー、陸上。どれも継続できてはいませんが、取り組んでいる間はコーチの指導に従い、レベルアップする楽しみを経験できました。水泳は級があがり帽子にマークが増える喜び、ラグビーでは、暑い日にコーチから水を頭からかけて貰う楽しさ、陸上では肩の動かし方、速く走る方法を教えてもらいました。これらは参加している子どもも、指導してくれる大人も、普段接している人たちとはまた別です。子どもはいろいろな人との関係の中、成長します。同じ友達、同じ団体で過ごすこととは、ストレスもなく楽しいかもしれませんが、子どものメンタルの成長には色々な方との触れ合いが欠かせないと私は考えます。
出展;「おれ、バルサに入る!」久保健史 著より抜粋
水泳、ラグビー、陸上だけでなく、卓球も得意だという久保選手。
バルサの選手寮「マシア」では、久保と卓球で対戦するために、いつも長い列ができていたようです。
複数のスポーツを幼少期に経験していることはトップアスリートの共通の特徴です。
それによって多様な動きを身に着けることができ、技術の幅に広がりがでるため、専門のスポーツにも良い効果があるのです。
ただ久保選手の場合、メンタル面の成長を目的に複数のスポーツに参加していたのはとても興味深いですね。
複数のスポーツを経験させたい方には、サッカーや野球、テニス、体操など7種類以上のスポーツを経験できる総合スポーツスクール「biima sports」がおすすめです。
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筆者の息子たちが体験会に参加した時の様子や、biima sportsの良い点や口コミをまとめているのでぜひこちらをご確認ください。
「biima Sports」のホームページを見てみる久保建英選手の幼少期③【子どもの意志を尊重する子育て方針が自主性を育んだ】
一番大事なのは、息子の「サッカーが好き。楽しい」という気持ちだと思います。親は息子の夢を叶えるサポート役に過ぎません。新しい練習に取り組むとき、新しいチームに入るとき、進路を決めるとき、いつも息子に確認し、その気持ちを優先してきました。「やりたくない」と答えたことを、無理にさせたことはありません。建英がサッカーを通じて成長する姿を見ることは、私たちの何よりの楽しみです。やはり、私たちは建英の一番のファンなのだと思います。
出展;「おれ、バルサに入る!」久保健史 著より抜粋
他のアスリートにも共通して、子どもの気持ち・考えを尊重するという親の姿勢が印象的です。
バルサキャンプに参加するときも、バルサのカンテラ(下部組織)の入団テストを受けるときも、大事な選択を当事者の本人の気持ちを尊重して決める。
親としても、どうしても意見を言いたくなる場面ですので、簡単なようで徹底するのは難しいことだと思います。
しかし、親のこの方針があることで、子どもは自身の考えを整理する習慣が身につき、誰かに決められたのではなく、自ら決断したという高い当事者意識をもって、その後の困難に立ち向かうことができるのだと思います。
久保建英選手の幼少期④【できた!という経験をたくさん積むようにしていた】
息子の引き出しを増やすため、常に課題を探し、新しいことに取り組むよう心掛けていました。例えば、リフティングの回数にこだわると他の練習ができなくなります。リフティングは1000回を超えるまではやりましたが、1000回だと15分はかかってしまいます。その間別の練習をした方が、貴重な時間を無駄にしないですみます。
出展;「おれ、バルサに入る!」久保健史 著より抜粋
試合を見ていると、息子のミスやできない場面を目の当たりにすることがあります。つい言葉をかけたり、修正したくなったりしてしまいますが、出来るだけその場では言わないようにしました。自分自身で考え、プレイを選択できる力をつけて欲しいからです。それよりも、試合中は「何ができないのか」を親が観察し、試合後「どうすればできるようになるのか」を考えて練習を行い、できるようになることが一番良いと考えていました。
子どものモチベーションを高め続けるために、一番必要なのは「できた!」という経験です。
子どもは自分ができることは楽しいので、もう一度でやりたくなるのです。
反対に、やっても「できない」状況が続くと、子どもはモチベーションを低下させ、その運動自体をやりたがらなくなってしまいます。
ですので、親として意識すべきことは、子どもができることを見つけてあげることや、できたときにそのこと自体を「できたね!」と認めてあげることです。
それによって、子どものやる気のスイッチを押してあげるのです。
特に、子どもは自分のプレーを客観的にとらえることは難しいので、久保選手のお父さんのように、「何ができていないのか」「どうやったらできるようになるのか」を客観的な目で見て提案してあげることはとても良いことだと思います。
プレーのビデオ撮影をして、その録画を見せてあげながら具体的な話ができると良いですね。
久保建英選手の幼少期⑤【父親もサッカーをやっていた】
私(父・久保健史)は筑波大学の体育会蹴球部に4年間所属しました。私自身はAチーム(1軍)に所属できるレベルの選手ではありませんでしたが、同じサッカー部からプロ選手になった仲間や、教職をとり、教師になり、サッカーの指導者になった仲間もいます。大学の蹴球部の方針で、近隣の小学校の子どもたちにサッカーを教えた経験があります。他の方よりは「教える」ことに関して、自然といろいろ考える環境にあったのは事実です。しかし、いずれにしても、サッカーと教育のどちらもプロだったわけではありません。
出展;「おれ、バルサに入る!」久保健史 著より抜粋
他のアスリートでも、親や兄弟がそのスポーツをやっていた、というきっかけでそのスポーツを始める人がとても多いです。
親としても、自身が経験してきたスポーツであれば、子どもの指導にも力が入るものです。
それ自体は素晴らしいことですが、そのスポーツが一番その子に合っているか? はわかりませんので、先述の通り、幼少期にはたくさん外で遊びつつ、いくつかのスポーツをやってみることをおすすめします。
小学校高学年くらいから、自身に合うものに絞るのでも全く遅くはないのです。
子どもの可能性を無意識のうちに狭めてしまわないように気を付けましょう。
久保建英選手の幼少期⑥【親の献身的なサポートがあった】
妻の日常の取組、地域の自主保育の活動で、基礎体力と集中力がある程度ついてきた2歳頃から、遊びも含め、毎朝近くの公園でサッカーを親子で始めるようになりました。正確には数えていませんが、一年350日以上、ほぼ毎日一緒にボールを蹴りました。
出展;「おれ、バルサに入る!」久保健史 著より抜粋
私たちは、日本からカンテラ入団テストを受けるのはバルサキャンプでMVPに選ばれるしかないと考えました。人気が高い最大の理由は、私たちも注目した「MVPになることでバルサスクール選抜の一員として戦える」ことにあると思います。
私たちはバルサキャンプMVPを目指すにあたり、まず対象年齢を軸に考えました。対象は6歳から13歳、つまり小学校1年生から中学校1年生です。このキャンプの存在に気付いた当時、息子は幼稚園の年長で対象外、そして1年生の時も「現時点ではMVPにはなれない」と判断して参加を見送りました。参加費用も私たちにとっては高額であり、チャンスは一回と考えていたのです。
参加を見送った建英6歳の時、私は開催地のみなとみらいまでバルサキャンプを見学に行きました。そこで確認した練習法を参加前の1年間、実践しました。
これらの事前準備効果で、翌年バルサキャンプに参加した時は「ムイビエン(ベリーグッド)」と評価されます。結果としてMVP獲得につながったと思います。
親の子育てに焦点を当ててみると、久保選手が真剣にサッカーに向き合い、目標を達成するための環境を、全力で整えていることがわかります。
このように、子どもの運動の環境を整える行動は、他のアスリートの親にも共通してみられる特徴の一つです。
さらに久保家では、息子たちの子育てを中心に家族の生活環境が決まっているのが面白い特徴です。
例えば、子どもたちに外遊びをさせるために、わざと家の中の居心地を悪くしようと、おもちゃやテレビゲームを置いていませんし、テレビも極力つけません。
リビングにソファを置いていませんが、それはリビングを練習場にするためです。
常に子供の成長を中心に考えてサポートすることで、子どもが全力で遊びや競技に集中できるようにしています。
それにしても一年に350日も子供の練習に付き合うことはなかなかできません。
きっと子供の成長している姿を目の当たりにするのが楽しみになり、親としてもモチベーションが維持できていたのだと想像します。
久保建英選手の幼少期⑦【世界レベルを知る経験をしていた】
家族は2011年3月末から、長男建英のFCバルセロナ・カンテラ(下部組織)入団テストを受ける為、スペインに渡っていました。FCバルセロナといえば、2011年暮に日本で行われたクラブワールドカップで世界一となり、現在のチームは、史上最強とも言われる、世界屈指のビッグクラブ。そのトップチームで活躍するには、地元でカンテラ(石切り場の意)と呼ばれる下部組織に所属する以外、ほぼ道はありません。
出展;「おれ、バルサに入る!」久保健史 著より抜粋
建英はそのとき9歳でした。二週間カンテラの練習に参加すること。それが、今回のテスト内容ですが、簡単に入団が決まるとは私たちも考えていませんでした。
そもそも、バルサのテストを受けられる国外の選手はほとんどおらず、バルサでのプレイを夢見る少年にとって、テストはそれだけで非常に素晴らしい機会です。
当初はベンハミンA(同学年チーム)での練習、途中からアレビンD(一学年上の下位チーム)、次にアレビンC(一学年上の上位チーム)での参加も許可され、期間中にアメリカのチームとの練習試合で1得点し、チームの引き分け(2対2)に貢献。そしてすべての日程を終了した2011年4月13日、ついにアルベルト・プッチ氏から正式な合格の言葉が告げられます。「建英、君は今からFCバルセロナの選手だ」。
幼少期のうちに世界のトップ選手のプレーを見て世界レベルの基準を知り、それを目標に努力をした結果、大成したというアスリートは多いです。
しかし、久保選手の場合、幼少期に世界のレベルを見るどころか、同世代の世界トップクラスの子どもたちの中でプレーし、その中でも大活躍をしてしまうほどの実力があったことがすごいですね。
バルサに入るための必要条件を親子で調べ、そのために必要な能力や練習を逆算して子どもと一緒に考えている様子が印象的です。
久保建英選手の幼少期の特徴【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
お子さんの子育ての参考になりそうな内容はありましたか?
久保建英選手の幼少期のことはよくわかったけど、
実際、、親として子供にどうしてあげたらいいかわからない・・・
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