一人で補助輪無しの自転車に乗ることの難しさって、誰でも一度は経験しますよね! 親としても、なかなか上手く乗れない状況にイライラしたり、長い時間、練習に付き添うのが大変です。
子どもがうまく自転車に乗れるようにするにはどうしたらいいの?
あまり手を掛けずに早く乗れるようになるコツが知りたい・・・
と考えている親も多いのではないでしょうか!?
この記事では、大学で幼児の運動発達について研究した筆者が、お子さんが補助輪無し自転車に乗るために必要な練習のステップや、親としてサポートする際の大事な心掛け、練習に最適なおすすめの自転車まで、幅広くご紹介します。
この内容に沿って練習すれば、必ず効果が出ることは私の4人の息子やその友達たちで実証済みです。
ではさっそく見ていきましょう!
自転車の練習は何歳から?
多くの子供は4~5歳で始めている
ベネッセが行った358名を対象とした調査によると、自転車の練習を開始した年齢で、最も多いのは「5歳(27%)」。2位の「4歳(22%)」と合わせて、約半数のご家庭が4〜5歳で始めているという結果になりました。一方で、7歳以降も9%いるなど、小学校入学以降に練習を始めた子も少なくはありません。
これを聞いて、親が「早く子供に自転車の練習をさせなくちゃ」と焦る必要はありません。親の気持ちだけが先行しても上手くいきませんので、お子さまが「練習したい」という意欲が高まったタイミングで始めることをおすすめします。
自転車に乗れるようになった年齢は平均4.9歳
日本トイザらスが2018年に実施した調査によると、子供が自転車に乗れるようになった年齢の平均は4.9歳でした。
その子の親たちが自転車に乗れるようになった歳は平均5.7歳なので、早期化しているようです。
ペダルのない2輪のキックバイク(ストライダーなど)の普及や、幼児用自転車のサイズが増えたことなどから、低年齢から自転車の練習に取り組みやすくなったことが背景にあるようです。
先ほどの、練習を始めた年齢(平均4~5歳)と大きく変わらないので、練習にかかっている期間もそんなに長くないことが想像できます。
適切なステップを踏めば、4歳までに乗れるようになる
これは持論ですが、適切なステップを踏んで練習すれば、多くの子供は4歳までには自転車に乗れるようになれます!
私の4人の息子やその友達たちで実証済みです。
子ども達の 自転車 各ステップクリアの 年齢 | ゆ~ちゃん 2020年3月生まれ | こ~ちゃん 2018年4月生まれ |
---|---|---|
前二輪の三輪車 | 1歳2か月~ | 1歳5か月~ |
ストライダー | 1歳10か月~ | 2歳2か月~ |
補助輪付き自転車 | 2歳10か月~ | 3歳0か月~ |
自転車 | 3歳6カ月~ | 3歳11か月~ |
息子たちは決して運動神経がいいわけではありません。ただ、この記事に書いている4つのステップを踏んだだけなのです。どんな子でも補助輪無しの自転車に乗れるだけの力を身に着けることができると信じているので、一つ一つ理解してください。
なぜ自転車に乗るのは難しいのか
次に、自転車に乗るために必要な能力や、乗る動作の難しさ、子供がつまづくポイントについて解説します。
自転車に乗るために必要な身体的発達ポイント
自転車に上手く乗るには以下の点がポイントになってきます。
- 身長 ~ 補助輪無し自転車の最小14インチに乗るには最低90㎝は身長がないと座りながらペダルを踏み込むことができません。
- 筋力 ~ 腕でハンドルを支える力、ブレーキをかけるための握力、ペダルを踏むための脚力、バランスをとるための全身の力が必要になってきます。これらは後ほど説明する4ステップの中でも鍛えることができます。
- 目と全身の協調能力 ~ 目の前の状況を視覚的に認知し、危険があればすぐにブレーキをかける、ハンドルを切るなど、認知した状況に応じて対応する力が必要です。これも4ステップの中で身に着けます。
自転車に乗るには”同時”に複雑な処理をこなさなければならない
実は自転車というのはとても複雑で難しい運動なんです。
例えば、自転車に乗っている最中、子どもは前方を見て注意を払いながら、全身でバランスを取り、足ではペダルをこいで、手ではブレーキを掛ける必要があります。
これらを”同時に”行う必要がある、というのが一番の難しさです。
小さな子どもは手・足・目線・身体バランスのそれぞれに同時に注意を払うことはできません!
ペダルをこごうと足元を意識するほど、目線が足に行くことは当たり前なのです。
自転車に早く乗れるようになるための練習のコツ
実はそもそも、これだけ複雑な運動を、いっぺんに身につけようとすること自体に無理があるのです。
このような複雑な運動を身につけようとする場合、運動学では、必要な能力を一つ一つ別々におこなって身につけることがおススメです。
例えば、まず”乗る感覚”だけを覚える。次に”足の動かし方”だけを覚える。といった具合です。
私の長男はこの方法で一つ一つ覚えていって、初めて補助輪なしの自転車に乗った日に、いとも簡単に乗りこなしました。
自転車に乗るための4STEP
ではいよいよ、ステップごとに“身につけたい能力とポイント”を解説していきます!
以下の4STEPで自転車に乗れるようになりましょう!!!
STEP 1. 自転車に乗って進む感覚に慣れる
まずは自転車に”乗って進む感覚”に慣れることから始めましょう!
まずは安定している乗り物がいいので、小さいお子さんでしたら、前が二輪の”三輪車”や、”四輪の乗り物“に乗って遊びましょう。
自分の足で蹴ることが大事なので、足を動かしやすいように座席はサドル型のものがおススメです!
サドルの高さは足で蹴りやすい高さに調整してあげてください!
タイヤの回転でスーっと進む感覚に慣れつつ、ペダルをこぐための脚力もつけていきましょう!!
4歳以上のお子さんなら、STEP2から始めても良いと思います!
STEP 2.「全身でバランスをとること」「手でブレーキすること」ことを身に着ける
STEP 1で乗り物に慣れたら、「全身のバランス感覚」と「手のブレーキ動作」を身につけます。
※「足でペダルをこぐ動作」は一番難しいので次のSTEPで身につけます。
ここでは”ストライダー”に代表される、ペダル・チェーンの無い二輪車に乗りましょう!!
二輪で不安定なので、フラフラして壁や駐車している車にぶつからないように注意しましょう!!
子どもとは下のような約束をしておくと良いです!
- 前を見る!
- スピードを出さない!
- 真ん中を走る!(道路の端や車の近くを走らない)
慣れてきたら、足を一定時間地面からパッと離して、カラダのバランスを崩さないように保つことを覚えましょう。
靴を地面に擦ってブレーキを掛けるのではなく、なるべくハンドブレーキで止めることも覚えます。(足で止めているとすぐに靴に穴が開きますTT)
ハンドブレーキ付きのものを用意しましょう!
STEP 3.「足でペダルをこぐこと」「腕でしっかり支えること」を覚える
次は動作としては最後の「足でペダルをこぐ動作」を覚えます。
STEP 2までをしっかり身につけることで、STEP3では足の動作に集中することができます。
ここでは補助輪付きの自転車に乗りましょう!!
ペダルは”こぐ・回す”というよりも、“踏む・押す”感覚に近いです。
「みぎ、ひだり、みぎ、ひだり」と子どもの膝を上から交互に押してあげて、左右順番にタイミングよく踏む(押す)ことを覚えさせましょう。
走り始めはペダルが重いので、自転車を少し前に押してあげるとこぎやすくなります。
足に集中しすぎると、目線が足元にいってしまいます!
かならず、「前を見る!!」ことを声掛けしていきましょう。
バランスが悪くなったら、腕でしっかりとハンドルを操作して支える必要があります。
しっかりと軌道修正するチカラも、補助輪付きのときに身につけましょう!!
“子どもの身長”と”タイヤのサイズ(インチ)”の目安は下表を参考にしてください。
STEP 4. すべての動作を合わせて行う
STEP 3までできるようになったら、いよいよ身につけたすべての動作・能力を組み合わせて発揮します!
ここではいよいよ!補助輪なしの自転車に乗りましょう!!
STEP 3までで一つ一つの動作・能力をしっかり身につけられていれば、きっと乗りこなせるはずです!
一番難しいのは、“バランスをとりながらペダルをこぐこと”です。
バランスが崩れるとペダルをこぐことができず、減速してしまって、さらにバランスが崩れます。
ポイントは、バランスを保つために、一定の速度が必要ということです。
安心して速度が出せるような環境を整えましょう!
親が子供の練習のためにできること
先ほどの”絶対にやってはいけないこと”とは反対に、親が積極的にやった方が良いことは以下の3つです。
- できたことを全力で褒めてあげること
- 練習場所を探すなど、環境面でサポートしてあげること
- お子さんの練習STEPに合った適切な自転車を用意してあげること
できたことを全力で褒めてあげよう!
スムーズにSTEPアップできる子は、自転車に乗ることが楽しいはずなので問題ありませんが、たいてい、自転車に乗れるようになる前に、どこかでつまづくものです。
なかなかうまくいかない状況が続くと、自転車の練習のモチベーションが続かず、嫌になってしまう子もいます。
そうならないようにするポイントは、ちょっとでも、新しくできたことを褒めてあげることです。
例えば、「さっきよりもブレーキかけてすぐ止まれるようになったね!」とか「さっきよりフラフラせずにまっすぐ進めたね!」といった感じです。
できるだけできたことを客観的な目で具体的に伝えてあげることが大事です。
安全な練習環境を確保しよう!
田舎であれば自転車の練習ができる場所はたくさんありますが、都会の場合はそうもいかないこともあると思います。子供と周囲の人にとって安全な環境で練習するために、適切な練習環境を整えてあげましょう。
広い公園なども良い練習場所にはなりますが、”自転車禁止”の公園もありますので注意してください。
- できるだけ障害物のない広い空間
- 転んでもいたくない路面(芝生など)
- 転んだときにカラダを保護するプロテクター(ヘルメット/肘あて/膝あて)
子どもの体格と能力にあった道具を用意しましょう!
ここまでの説明のように、自転車に乗れるようになるためには子どもの能力に応じて一つずつステップアップしていく必要があるので、各ステップに合った乗り物を用意しましょう。
また自転車(タイヤ)の大きさも、子どもの身長に合ったものを選ぶとより上達が早くなります。
そうは言っても、あれもこれも買えないよ・・・
一つで全部できる自転車はないの??
そんな声が聞こえてきそうです。
実は、これ一つで大丈夫!!という魔法のような自転車があるのでご紹介します!!
オールインワン!の魔法の自転車「ケッタ―サイクル」
Peopleという会社が販売している「ケッタ―サイクル」という自転車をご存じでしょうか。
この自転車一つで、STEP2~4で紹介した「ストライダー型」「補助輪付き自転車」「補助輪無し自転車」に変形できちゃいます!
他の自転車の場合、取り外せるのはペダル部分だけのことが多いですが、ケッタ―サイクルではチェーンも取り外せるので、ストライダー型として使うときもとっても軽いのです!!
STEP 2を覚える子どもの場合、自転車が重たいのは良くないので、軽いのはとてもありがたいですね!!
しかも!チェーン・ペダルの取り外しは素人でも超簡単!!!
さらに、子どもが大きくなっても使えるように長さの調整機能が充実しています!!
誰かにプレゼントする場合でも、子どもの身長がわからなくても安心して選べます!!!
練習のSTEPはあくまでも目安!子どもの成長に合わせましょう!
さてここまで、自転車を乗りこなすための方法について、4STEPで説明してきました!
いくつか、疑問になりそうなところに答えておきましょう。
書かれていたSTEPを飛ばしてしまってるけど問題ない?
問題ありません!
STEPを飛ばしても、次のSTEPができているのであれば気にしなくて良いです!!!
上手くできていないときに、前のSTEPに戻っても問題ない?
問題ありません!
たとえば、STEP 1~3を飛ばしてSTEP 4で自転車にいきなり乗ろうとしていた場合、STEP 2や3をやることは全く問題ありません!!
その場合は子どもが何に困って、上手くできていないのかをよく観察しましょう。
それによって、どのSTEPをしたら良いかが決まります!
それでも自転車に乗れないお子さんにはスクールという選択肢がある
言われた通り4STEPで練習してるけど、なかなか補助輪無し自転車に乗れない!というお子さんには、全国で自転車教室をやっているスクールもあったりするので、参考にしてみてください。
自転車教室 | 株式会社ビタミンiファクトリー (vitamin-i.jp)
お得な自転車情報
「Cyma」という国内最大級の自転車通販サイトがいまならなんごMAX30%オフで利用できます。
全国に完全組み立て後の自転車を配送してくれるのでとても助かります!
4歳までに自転車を乗りこなすための方法まとめ!
ここまで、自転車を乗りこなすための方法について説明してきました!
ポイントを整理します!
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